Gorilla Blog

備忘録です

TeX・LaTeXってなんだ?って人のための記事

今回はタイトル通りTeXとかLaTeXとか聞いたことはあるけど何かはさっぱり...みたいな初めてTeXに触れる人に優しくTeXを布教しよう、という趣旨の記事です。
もともとこのテーマでは記事を書くつもりはなかったんですが後輩に意外とTeX使ってる人がいなさそうだったので記事にしてみました。

TeXとは何か

TEXTeX; テック、テフ)はアメリカ合衆国の数学者・計算機科学者であるドナルド・クヌース (Donald E. Knuth) により開発されている組版処理システムである。

みんな大好きWikipedia先生にはこのように記されている。
が、初めてTeXを触る人がこれを読んでも何言ってるのかさっぱりわからないと思う。というか僕はわからなかったです。

ということでものすごくざっくり(厳密には違うと怒られそうな感じ)の説明をしようかなと思います。

まず大前提として、TeXとは文書を書き、その体裁を整えるツールです。
文書を書くためのツールはこの世に数多くあります。例えばワードだったり、メモ帳だったり、これとは別のテキストエディタだったり様々です。
その中でもTeXはいかに書いた文書を綺麗に (読みやすく) するか、ということに重きが置かれています。ここでいう読みやすくとは、文字や図、表などのレイアウトがしっかり整えられていることを指します。
すなわちTeXでは (ちゃんとした指示をしてあげれば) 綺麗なレイアウトの文書が出来上がるよ、というわけです。

LaTeXとは何か

さて、ここまで読めばとりあえず、TeXが文書のレイアウトを整えながら読みやすい文書の書けるツールだということはわかったかと思います。
しかしここで目ざとい方はお気付きのはず。この記事のタイトルにはTeXの横にLaTeXというものがあります。
さてこのLaTexというものは一体なんでしょう?

実はTeXはほとんどの人がそのまま使うことはありません。おおもとのTeXを改良したパッケージがたくさん生み出されているためです。
今回出て来たLaTeXはその一種、一般の文書を書くことに特化した改良がなされているものなのです。
他にも数学的文書に特化したものや楽譜作成に特化したものなどもあります。

一般の人が一般の文書を読みやすく記述できるように改良されたTeX、それがLaTeXです。

LaTeX記述例

LaTeXの記述例に関しては様々な記事やTipsが出ており、ここで解説をするよりもそちらを見ていただく方が早いかと思うので、ここではざっくりとこんなことができるんだよーっていう紹介だけしようかと思います。

数式

Wordで文書を作ってるとめちゃくちゃ苦戦するのが数式だ、という人は多いのではないでしょうか。LaTeXを使えば数式が (比較的) 手軽に書けます。
例えばこんな感じ

e^{i\pi} + 1 = 0

e^{i\pi} + 1 = 0
Wordみたいにいちいち指数のボタン押して何か入力して...みたいな手間は一切なし。これだけで綺麗な数式が書けます。素晴らしい。
こんなのも書けます。

\int\_n^{m}  f(x) dx

{ \displaystyle
\int_n^{m}  f(x) dx
}

その他記述例

これ以上の記述をはてなブログで書くのはしんどかったので、オンライン上でLaTeXのプロジェクトが制作できるサービスOverleafを使って、めちゃくちゃざっくりとした記述例を書きました。
結構色々とガバガバな感じなので、こんなことができるよ、というデモンストレーション程度だと思ってください。 www.overleaf.com

最後に

ここまでTeXのいいところがなるべく伝わるように文章を書いてきましたが、当然メリットだけでなくデメリットも存在します。
それを書かずに終わるのはフェアではないと思うので個人的にTeXに関して感じるデメリットをいくつかあげておきたいと思います。

環境構築が大変

一番のデメリットはこれです。ググったりすればすぐわかるのですが、TeXは環境構築をしてからでないと使うことができません。この環境構築が慣れている人にとっては大したことはないのですが、初めて触る人にとっては少しハードルが高いかなという感じです。

もちろん環境構築を分かりやすく紹介してくれている記事も沢山ネット上には存在するのでそれを参考にしながら進めれば案外なんとかなります。

また先ほどの記述例のところでもちらっと出て来たのですが、自分のパソコンなどのローカル環境にTeXを入れずともオンラインでTeXを使えるOverleafなどのサービスもあります。ただオンラインの環境も一長一短といった感じのため、できれば自分で環境構築をするに越したことはないかと思います。

日本語を扱うのに工夫が必要

これも結構しんどいです。全部英語で書くよ、って人には関係ないんですが日本語を使いたい時にはTeXではちょっとした工夫が必要になります。やっぱりこの辺りも詳しく解説してくれてる記事が沢山あるのでそれを見ながらやることで解決はするのですが、初心者にとってはどうしてこれで解決するのかが分からなかったりすることが多いため、最初に始める際のハードルの一つになります。
正直これに関しては先人達の知恵をお借りしつつ、難しくて分からないところは、こういうおまじないをかけばなんとかなるんだなあ、と思っておくのが正解かと思います。

ここまででこの記事はおしまいです。なるべく初心者に分かりやすい書き方を意識したつもりなのですがなんだかんだ難しいい記事になってしまった気がしなくもないです。

最後に参考になりそうなサイトや記事のURLを二つ貼っておきます。

  • LaTeXコマンド集
    http://www.latex-cmd.com/
    こんなことをしたい時はどういう風にかけばいいの!?って時にとても役に立つサイトです。
  • オンラインLaTeX執筆環境OverLeafで日本語文書を作成する(Qiita)
    https://qiita.com/suigin/items/b583b681c386d9339bfc
    Overleafで日本語を扱う際のやり方だけでなくサンプルも書かれています。とても参考になります。

(ほんとはTeX導入の記事も貼ろうと思ったんですがWindowsMacで結構違ったり、使いたいエディタによっても変わってくるので自分で検索する方が早いだろうな、とか考えてたら選びきれなかったのでぜひ自分で検索してみてください。)

ここまで読んでいただきありがとうございました。